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劇場で考える。支えること、支えられること―舞台作品『Pamilya(パミリヤ)』の映像上映と関連プログラム

ART PR 2020.11.12 Written By 辛川 光

ロームシアター京都が 2017 年度から実施しているプロジェクト「地域の課題を考えるプラットフォーム」。地域社会と劇場の双方向的なコミュニケーションの促進を目的として活動している。そのプロジェクトの一環として、舞台作品の上映を通して考える場をつくるプログラムが、2020年11月13日(金)から11月15日(日)の3日間、ロームシアター京都 ノースホールにて開催される。

 

開催期間中は、舞台作品『Pamiliya(パミリヤ)』の映像上映と福祉施設等へのヒアリング、市民と共に考えるシンポジウムのほか、特定の演目への障害者の鑑賞支援サポートが実施される。少子高齢化社会における、支えること、支えられることについて考える機会が盛り込まれている。

 

上映される舞台作品『Pamilya(パミリヤ)』は、京都を拠点に活動する演出家・村川拓也 が、福岡県でのリサーチを経て創った作品。主人公は、実際に福岡県の特別養護老人ホー ムで働くフィリピン人介護士の女性。舞台上には主人公本人が登場し、日々の仕事の様子を 「再現」する。

舞台作品『Pamilya(パミリヤ)』

 

演出:村川拓也

ドラマトゥルク:長津結一郎

出演:ジェッサ・ジョイ・アルセナス

映像撮影・編集:仁田原力、とうどう美由紀

 

※上映時間:約 75 分

 

Pamiliya

 

人間は、誰もが支える側にも支えられる側にもなります。その関係は、社会の変化に伴って大きく変わります。「家族」という枠組みは、変わりゆく関係性の縮図と言えるかもしれません。『Pamilya(パミリヤ)』というタイトルは、タガログ語で家族を意味します。主人公は、フ ィリピンに住む大好きだった祖母の死に立ち会えなかったと言います。「たったひとりのおば あさんの面倒もみられないのに、どうやって利用者さんたちの面倒をみることができる?」

 

 

村川拓也(むらかわ たくや)

 

 

演出家・映像作家。1982 年生まれ。京都市在住。ドキュ メンタリーやフィールドワークの手法を用いた作品を、映 像・演劇・美術など様々な分野で発表し、国内外の芸術祭、 劇場より招聘を受ける。1 人のキャストとその日の観客 1 人を舞台上に招き、介護する/されることを舞台上に再現 する『ツァイトゲーバー』(2011)は国内外で再演され、2014 年には HAU Hebbel am Ufer(ベルリン)の「Japan Syndrome Art and Politics after Fukushima」にて上演された。村川から事前に送られてきた手紙(指示書)に沿って舞台上 の出演者が行動する『エヴェレットゴーストラインズ』(2013)などの作品群は、虚構と現実 の境界の狭間で表現の方法論を問い直し、現実世界での生のリアリティとは何かを模索する。 2016 年には東アジア文化交流使(文化庁)として中国・上海/北京に滞在しワークショップ を行う。近作、『インディペンデント リビング』は KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術 祭 2017 で初演し、テアターフォルメン(ブラウンシュバイク、2018)に招聘された。セゾン文化財団ジュニア・フェロー、京都造形芸術大学舞台芸術学科 非常勤講師。

関連プログラム

 

11月13日(金)19:30 上映+演出家によるトーク

 

11月14日(土)13:30 上映+レクチャー(日本の介護現場における外国人介護士について)

講師:カルロス マリア・レイナルース(龍谷大学教授)

(17:00レクチャー終了予定)

11月14日(土)19:30 上映+演出家によるトーク

 

11月15日(日)13:30 上映+シンポジウム(介護と家族について)
(17:30シンポジウム終了予定)

 

パネリスト:菅野優香(同志社大学准教授)、河本歩美(高齢者福祉施設 西院 所長)、渡邉琢 (日本自立生活センター 介助コーディネーター)

ファシリテーター:長津結一郎(九州大学大学院芸術工学研究院 助教)、奥山理子(Social Work/Art Conference ディレクター)

 

※レクチャーとシンポジウムでは、参加者が自由に話し合える場を設けます。
※11月15日(日)13時30分の回では、手話通訳を行います。

日時

2020年11月13日(金)〜11月15日(日)

会場

ロームシアター京都 ノースホール

料金

一般:¥1,000 
ユース(25 歳以下):¥500 

高校生・18 歳以下:無料

チケット購入方法

オンラインチケット 24時間購入可

※要事前登録(無料)

https://www.e-get.jp/kyoto/pt/

 

ロームシアター京都 チケットカウンター TEL.075-746-3201(窓口・電話とも10:00~19:00/年中無休 ※臨時休館日を 除く)

 

京都コンサートホール チケットカウンター TEL.075-711-3231 (窓口・電話とも10:00~17:00/第1・3月曜日休館 ※休日の場合は翌日)

公演詳細ページ

https://rohmtheatrekyoto.jp/event/60447/

主催・協力

主催:ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)、京都市

 

協力:一般社団法人 HAPS(Social Work / Art Conference)

お問い合わせ

ロームシアター京都チケットカウンター

TEL:075-746-3201

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