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堤バレンシアへ行く Day10

TRAVEL 2015.07.10 Written By 堤 大樹

2人のホテルにありがたくお世話になり、朝から一緒に博物館へ行く。地下鉄で乗り換えをして約10分、serrano駅という駅の近くだ。街中らしくブランドのショップや、背の高いマンションが通りに立ていた。

 

博物館の隣にちょっとした広場があるのだが、街中にも関わらずかなり広いスペースを陣取っている。京都は狭いのでこういう所があることは素直に羨ましい。公園にはコロンブスの偉業を讃える (?) モニュメントがあった。もちろんスペイン語で読めないが大きくて迫力がある。質量感がたまらない。

似たようなものが3.4個あった
写真を撮ってキャッキャする2人

博物館に入る前にキャッシングで、現金を補充しようと銀行に入る。ATMでキャッシングを試みるもエラー、もう一度試みるも再度エラー。もう一枚のクレジットを試みるがこれもエラー。時間もそんなにないのであとでひとりで試すことにする。

 

国立博物館は古い建物のわりに、中はめちゃくちゃ綺麗でかなり広い。しかも入館料は3ユーロと激安。内容は先史時代から大航海時代までのスペインの歴史、といった感じで国土の変化や歴史、それに伴う様々なアイテムが整然と並べられている。英語の注釈もあるし、そもそも見ているだけでも楽しめるように工夫がされており、3人ともわりと楽しむことができた。”世界の様々な時代のお金”を取り扱っているコーナーがあったのだが、古い硬貨も凝った細工がしてあった。それを流通させるために、そのようなレベルの高いものを同じようにいくつも作るという涙ぐましい努力というか、人類の情熱というかを感じてちょっとグッときてしまった。

色々な時代のアニメーションが流れていた
壊れたスフィンクス
なんかこいつ好き
かなり細かい

前日に調べていたのだが、1225のrenfeに乗れば1930にバレンシアに着く。その次は23時着のものしかなく、遅くなるとちょっとホテルまでの道中が不安なのでその電車に乗る予定にしている。1130に2人とまた京都で会う約束おして、先に博物館を出る。昨日降り立ったマドリッドの中心地アトーチャ駅に向かった。

 

この一週間、都会に全然いなかったため全く頭になかったのだが、平日の真昼間にも関わらず駅が激混みしていた。かなりの人数が並んでおりチケットがなかなか買えず、そうこうしているうちに時刻は12:20。諦めるしかない。はじめての街に23時に着くのはちょっと怖いのと、早くバレンシアに行きたかったので、悩んだ挙句aveに乗ることにした。券売機で調べたら13時前に出発して、15時前に着くものがあるので時間は丁度いい。チケットは倍近い値段がするが仕方ない。その分バレンシアを楽しみたい。

52ユーロは高い

aveの切符を買う時、券売機で指定席を決められるのだが、もちろん隣に人がいない窓際を希望した、はずだった。なのに乗り込んだaveには先に巨漢の女性アフリカンが座っている。別に席は窓際でなかろうが構わないのだが、とにかくこの女性身体がふくよかでおそらく体積で言えば僕の倍くらいある。そのくせくっそ足を広げてくるものだから座席の狭いこと狭いこと。体臭もきついし、昨日の移動時間の5時間半の方が今回の1時間半よりよっぽど居心地がよい結果となってしまった。ファックオフ!

 

バレンシアで予約したゲストハウス、“Russafa Guest House”は近くにメトロの駅があることは確認していたが、まさかのバレンシア駅近徒歩10分圏内だった。大通りからは少し中に入り込んでいるため少し迷ったが、無事に到着。中からおっさんが迎えてくれた。間違えて女性部屋を予約していた僕のためにベッドをひとつ空けてくれたり、おっさんは優しく仕事のできる男だった。おっさん可愛いよおっさん。

ホテル受付
ドミトリーも小綺麗で居心地がよい

今日はまだなにも食べていなかったので、すぐそこにあるパン屋でパンとコーラを購入。もちろんコーラは冷えていたし、パン生地もサクサクで美味しかった。

チョコ味

ホテルに戻って少し休み、バレンシアの街へ繰り出していく。直感というものはわりと馬鹿にならないもので、来る前からなんとなくこの街は好きになるような気がしていた。そこそこ都会で、かと言ってうるさすぎず、どこかのんびりしているこの街は妙に居心地がよい。目的地を作らずひたすら真っ直ぐ歩いていく。新市街から旧市街を抜け、公園まで抜けて行く。

公園は広く、多くの人が各々にくつろいでいた。散歩する人、サッカーをする人、いちゃついてるカップル、ダンスの練習をする人、寝てる人、いちゃついてるカップル、いちゃついてるカップル、いちゃついてるカップル、いちゃついてるカップル、いちゃついてるカップル、いちゃついてるカップル。

 

いちゃついてるカップルめっちゃ多くない?と思っている間にすぐそこでまたディープなキスが始まる。ただでさえスペインのカップルは場所を選ばずいちゃついてると言うのに、ここでは更にエスカレートしている気がする。公園は芝生に加えて、背の低い木 (これがなんの木かわからない) が沢山植えてあり視線は自然と遮られる形になっている。いちゃつきやすい環境なんだろうか。いちゃつきたいカップルはぜひバレンシアへ来たらいいと思う。

のどかで平和な光景が広がる
これは……?

お昼はパンだけでは足りなかったので、戻る道の途中でピザを食べた。飲み物セットで3ユーロ、ドリンクはアクエリアスにした。日本のアクエリアスより味が薄く酸味が強い。こっちの方が好きかも。ピザは特筆すべき味のピザでなかったが、オリーブは美味しかった。日本ではあまり食べることのないオリーブだが、こっちの人は本当によく食べる。

置いてあったものをチン
口当たりが日本のものよりサッパリしてる

スーパーがあったのでスーパーにも立ち寄ってみる。コンビニくらいのサイズしかないが、食べ物から生活用品までそれなりに揃っている。というかこれもうコンビニじゃないか?宿の周りに飲食店が少なく、一度帰ると出るのが面倒だったので冷蔵のパエリャとサラミを購入。パエリャが2.5ユーロ、サラミは1ユーロ。サラミや生ハムが本当に安い。加工肉のおつまみ大好きだから、日本もこれくらいの値段になったら嬉しいのに。

mixとあり、チキン、エビ、イカが入っている
これが1ユーロなら安いよね
21時だと言うのにまったく暗くならない

部屋に戻るとメキシコ人のフェルナンドという旅行者がおり、話しかけてみると、彼はとても気さくな子だった。学生であること、車が好きで車のエンジニアになりたいこと、サッカーが好きなこと、メキシコのこと、他にはバレンシアでどこが良かったか聞いたら地図を広げてひとつひとつ説明してくれた。バレンシアはいつまでいるのか聞くと、「明日の朝にはマドリッドに行く」とのこと。残念だ。お互いにお互いの国へ行く時は泊める約束をし、就寝準備。メキシコには行ってみたいなあ。タコスが1ユーロくらいなんだってさ。ヨーロッパは食べ物が高いと嘆いていた。

とても年下には見えない

気付けば夜も24時、まだまだ外は賑わっている。スペインの街が賑わうのは19時を過ぎてからだ。やっぱり陽がなかなか沈まないからだろうか。

 

続く

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